絵本の読み聞かせ、著作権は大丈夫?

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絵本の読み聞かせ動画をYoutubeに掲載していると、

「絵本の著作権はどうされていますか?」

「絵本の作者に承諾を得て読み聞かせをしているのですか?」

「読み聞かせ動画を勝手に掲載してもいいんですか?」

という趣旨のご質問をたくさんいただくことが有ります。




このようなご質問が数多く寄せられることは

もちろん想定しておりました。

その理由は、絵本の読み聞かせをする私自身が

一番心配だったからです。

そして、いろいろと調べているうちに、

絵本の読み聞かせをして

それを動画に撮り、Youtubeに掲載する場合でも、

一定のルールに沿えば、著作権法に触れることはないということが分かりました。


まず、著作権法違反でよくあるケースは

音楽や動画などを著作者の許可なく勝手に複製し、

それを人に貸したり、売って収益を得るたりする行為が挙げられます。

著作者が死んで50年以上たっていれば

著作権が切れて、著作権フリーとなり自由に使える場合も有りますが、

この場合でも注意が必要です。

音楽などの場合は演奏者にもその権利があるためです。

では、絵本の場合はどうでしょうか?

もちろん、許可なく絵本を複製して

人に売ったり貸したりするのは著作権法違反です。

では、読み聞かせをするのはどうでしょうか?

絵本を保育園で園児たちに読み聞かせをするのは

著作権法には触れないのでしょうか?

結論から言えば、これは触れないのです。

著作権法第38条では営利を目的としなければ

著作物は聴衆に伝達することが出来るとなっています。



(営利を目的としない上演等)

第38条
  1. 公表された著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金(いずれの名義をもつてするかを問わず、著作物の提供又は提示につき受ける対価をいう。以下この条において同じ。)を受けない場合には、公に上演し、演奏し、上映し、又は口述することができる。ただし、当該上演、演奏、上映又は口述について実演家又は口述を行う者に対し報酬が支払われる場合は、この限りでない。

  2. 放送される著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金を受けない場合には、有線放送し、又は専ら当該放送に係る放送対象地域において受信されることを目的として自動公衆送信(送信可能化のうち、公衆の用に供されている電気通信回線に接続している自動公衆送信装置に情報を入力することによるものを含む。)を行うことができる。

  3. 放送され、又は有線放送される著作物(放送される著作物が自動公衆送信される場合の当該著作物を含む。)は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金を受けない場合には、受信装置を用いて公に伝達することができる。通常の家庭用受信装置を用いてする場合も、同様とする。

  4. 公表された著作物(映画の著作物を除く。)は、営利を目的とせず、かつ、その複製物の貸与を受ける者から料金を受けない場合には、その複製物(映画の著作物において複製されている著作物にあつては、当該映画の著作物の複製物を除く。)の貸与により公衆に提供することができる。

  5. 映画フィルムその他の視聴覚資料を公衆の利用に供することを目的とする視聴覚教育施設その他の施設(営利を目的として設置されているものを除く。)で政令で定めるもの及び聴覚障害者等の福祉に関する事業を行う者で前条の政令で定めるもの(同条第二号に係るものに限り、営利を目的として当該事業を行うものを除く。)は、公表された映画の著作物を、その複製物の貸与を受ける者から料金を受けない場合には、その複製物の貸与により頒布することができる。この場合において、当該頒布を行う者は、当該映画の著作物又は当該映画の著作物において複製されている著作物につき第26条に規定する権利を有する者(第28条の規定により第26条に規定する権利と同一の権利を有する者を含む。)に相当な額の補償金を支払わなければならない。

    引用元:Wikibooks

この著作権法第38条により、営利目的としない限り、

絵本の読み聞かせ動画をYoutubeに掲載することも問題がないと判断できます。

ただし、動画を撮る時には注意が必要です。

たまに絵本の読み聞かせ動画では

絵の一部を拡大して映したり、

絵を加工してアニメーションにしたりしているものを見ることが有ります。

このように原本に改変を加えている場合は

著作者に許可を得ていれば問題ありませんが、

許可を取っていなければ

著作権に抵触してしまいます。

それは、著作者には著作者人格権というものがあり、

同一性保持権、名誉・声望を害さない等で守られているからです。

絵本の読み聞かせは、

営利目的でなければ良いことは分かっていただけたと思います。

では、著作者から本当に許可を得なくても良いのでしょうか?




答えは、許可を得なくても良いのです。

詳しくは文化庁のホームページ「著作物が自由に使える場合」を見れば分かります。

著作物が自由に使える場合

著作権法では,一定の「例外的」な場合に著作権等を制限して,著作権者等に許諾を得ることなく利用できることを定めています(第30条〜第47条の8)。
これは,著作物等を利用するときは,いかなる場合であっても,著作物等を利用しようとするたびごとに,著作権者等の許諾を受け,必要であれば使用料を支払わなければならないとすると,文化的所産である著作物等の公正で円滑な利用が妨げられ,かえって文化の発展に寄与することを目的とする著作権制度の趣旨に反することにもなりかねないためです。
しかし,著作権者等の利益を不当に害さないように,また,著作物等の通常の利用が妨げられることのないよう,その条件は厳密に定められています。
また,著作権が制限される場合でも,著作者人格権は制限されないことに注意を要します(第50条)。
なお,これらの規定に基づき複製されたものを目的外に使うことは禁止されています(第49条)。また,利用に当たっては,原則として出所の明示をする必要があることに注意を要します(第48条)。

引用元:文化庁ホームページ

著作物を利用する時に、

その都度著作者から承諾を受ける必要があれば、

文化的な著作物の円滑な利用が出来なくなって、

文化の発展に寄与できなくなってしまいます。

そのため、著作権法に定められた使用法に限り、

著作者から許可を得る必要なく

絵本の読み聞かせ動画をYoutubeに掲載することが可能なのです。

いかがでしょうか?

著作権法について正しい理解があれば、

躊躇することなく、子供たちに良い本を

たくさん読み聞かせしてあげることが出来ますね^^

また、読み聞かせ動画を撮るときに

絵本の一部ではなく

全体が入るように撮影すれば

Youtubeなどの動画サイトに掲載することも可能ですね。

これから読み聞かせをする方の

ご参考になれば幸いです(^_-)-☆




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